■ 富士見市の財政事情について 2005/12/8
私が所属する会派21・未来クラブではこの秋より、行政研修を各部毎にシリーズ行う計画を立て実施することとなりました。 第1弾として、今一番の関心事である富士見市の財政事情について、財政課長の金子氏を招いて「富士見市の財政事情」ということで研修を行いました。「厳しくなる財政状態」は毎議会の中で、また浦野市長の挨拶のなかでも。もちろん私たち議員も3月の選挙ではこのフレーズを市民皆さんに訴えて参りました。これから市民の皆さんへ説明責任をはたすのに、その根拠や問題点。これからどうしたらいいのかを議論するために重要な研修となりました。
依存財源に頼る当市の歳入構造は、地方交付税をその大きな財源として予算を組んで参りました。先の近況報告で触れました「三位一体の改革」で、交付税は毎年減額されています。まさに親(国)の仕送りが細ってきて、子は仕方ないから親の指示で臨時に借入(臨時財政対策債)してまで生活を支える。こんな状況がここ数年の状態です。 10月1日は「ふじみ野市」(上福岡市、大井町)誕生の日でした。合併は規模の大きさを追求し、効率の良い行政運営を図る手術だったのです。また、財政状態悪化の窮状を修正する良い機会とすることができたのですが。地域には様々な意見があり、二市二町の合併は成就しませんでした。従って、ここ数年は富士見市単独で我が身をきれいに、スリムにすることだと考えています。 歳入についてですが、長引いた景気低迷の中で市税は横ばいの状態。個人市民税は微減傾向で、固定資産税は逆に微増をしめしています。歳入構造について申し上げたいのは法人市民税のことです。富士見市が成長してくるなかで政策的にバランスの取れたものでは無かったということです。近隣市町から比べてバランスを欠いた方針、政策が実施されてきたことを物語っていると感じています。特に法人市民税は平成7年の4億8千万円から平成15年4億4千6百万円、平成16年5億1千3百万円という状況で、愛煙家のみなさんからいただく、平成15年の市たばこ税は5億6千1百万円で、市たばこ税に遅れをとっていました。このように当市の市税収入の中身は少しいびつのようです。このような状況中では一時期に税が増収になる特効薬はありません。富士見市のマチづくりを大局的にとらえ、積極的に進めることが必要です。かつその舞台となる宝を富士見市はもっています。それは、市がまちづくり事業として力を入れている都市基盤整備、鶴瀬駅東西口土地区画整理事業。そして、現在協議が進められているシティーゾーン・山室・勝瀬耕地の開発課題も将来の富士見市の大きな活力となる事業となります。これらプロジェクトを一日も早く完成させることです。地権者・地域関係者・民間企業の活力で積極的な土地利用を図り税収のアップ期待をするものです。
歳出については、高齢社会に入った今日保健福祉部予算は毎年増加傾向です。国民健康保険料、基本健康診断等を既に一部保険料、料金の見直しを行いましたが、抜本的な改善には至りません。この分野のでは医療費、介護保険など恒常的に受診者、利用者が増え続ける状況の中では、富士見市だけでは解決に至らない問題で、国の改革が待たれます。このような状況では、民生費、衛生費に占める事業では、これまでのサービスを維持できるかどうかという問題でもあります。市民に負担をしていただく料金、負担金の部分では県内市町の平均的レベルを下回る事業もあり、これらをさらに見直す必要があります。最後に、人件費ですが、富士見市においても平成17年からの5年間は退職職員の数がピークをむかえます。これに退職金引当金の問題など財政状況を苦しめる大きな要因となる問題です。しかし、この5年間を乗り切ることで、財政は一変してくると思いますので重要、重大な5年間となるでしょう。
国と同じを議論になりますが、行財政改革の実を上げずして、片方で「増税」をちらつかせながらでは国民から理解と協力を得ることできません。「出を制して、入りを図る。」「徹底した行政改革 」「市民との協働の精神」を大いに発揮してこれに当たりたいと考えます。
最後に我々議会においても、改革推進のためその機能を十分に発揮することが重要であります。それは、行財政改革の進捗状況や、政策・施策・事業の行政評価等について説明を求めること。監視機能を積極的に高める努力は不可欠で、今後執行部と議会がより緊張感のある関係を持ち続けることが必要です。また、市民住民の多様な意見を把握し、集約、反映させるための取組を積極的に行うこと。これらのことをここにお約束し、これからもお努力して参ります。
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